清凉寺(せいりょうじ)

 嵯峨野の寺院は境内に起伏があるのにくらべ、清凉寺は境内が平面で空間が伸びやかに広がっています。

 源氏物語の主人公光源氏のモデルの源融(みなもとのとおる)の山荘であった棲霞観(せいかかん)を融の死後に棲霞寺に改めたのがこの寺の始まりとされています。

 清凉寺は嵯峨釈迦堂の呼び名で親しまれていますが、五台山(ごだいさん)と号する浄土宗の古刹(こさつ)です。五台山(世界遺産)は中国山西省にある標高約三千メートルの仏教の聖地で、清凉寺の近くに聳える愛宕山(あたごやま、標高924m)を五台山に見立てて名付けられました。

 奝然上人(ちょうねんしょうにん)が宋から持ち帰った釈迦如来立像を、弟子の盛算(じょうさん)がこの地に清凉寺を建立してこの像を安置しました。この像があまりにも有名な国宝の清凉寺型の釈迦如来立像です。

 清凉寺の多宝塔は元禄16年(1703)に建立され、均整のとれた姿で東を向いて建っています。

 清凉寺は桜も紅葉もきれいです。新しく作った清凉寺の桜のページと清凉寺の紅葉の写真もご覧ください。

清凉寺の所在地
 京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46
清凉寺の拝観 境内拝観自由
本堂拝観・霊宝館拝観
 各400円(霊宝館は季節限定)
清凉寺への公共交通機関
●JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅下車、徒歩約10分
●京都バス「嵯峨釈迦堂前」バス停より徒歩すぐ
(京都駅前より71、72系統乗車)
●市バス「嵯峨釈迦堂前」バス停より徒歩すぐ
  (京都駅前より28系統乗車)