国宝 大師堂 御影堂(ごえどう)

 国宝の御影堂は空海が住まいしていた建物を康暦2年(1380)に再建したものです。毎朝厳粛に生身供(しょうじんく)が営まれています。

 大師堂とも呼ばれている教王護国寺(東寺)の御影堂は弘法大師在世時の住房で、吉野朝時代の康暦2年(1380)に再建された歴史の古い建物で、国宝に指定されています。

 右の写真でも見られるように蔀戸(しとみど)がはめられている寝殿風の建物で、単層入母屋造檜皮葺、正面7間、側面4間の大きさです。

 前堂、後堂、中門から成り、密教寺院住房の古い形式が伝えられているそうです。

 北面には鎌倉時代に作られた弘法大師坐像が祀られています。御影堂の主尊であるこの大師像は康勝(大仏師運慶の子)が鎌倉時代の天福2年(1233)に制作したもので国宝に指定されています。

 御影堂の南面には秘仏で国宝の不動明王と八幡神像が安置されています。

 御影堂は弘法大師(空海)信仰の中心で、毎朝の生身供(しょうじんく)が過去より延々と続けられて営まれています。

 生身供とは生きている弘法大師に給仕する如きに食事を供える行事です。

 この後で一般信徒が朝参し、香煙が絶えることはありません。特に大師の縁日である毎月21日の弘法さんの日には多くの参詣者で賑わい、これを相手の露店の賑わいもよく知られています。

 不二桜が国宝五重塔を飾る大きな写真は東寺の不二桜のページでご覧ください。