野宮神社近くの8月の野草の花

 

野宮神社近くの8月の野草の花

 

 自宅から10分も歩くと修学旅行生などでにぎわう野宮神社です。野草マニアの私は観光客が歩かない嵯峨野の脇道を歩くのが習慣です。

ヒナギキョウ(雛桔梗)道の脇の小さな草地に数十本のヒナギキョウの可憐な花がまばらに咲いていました。日当たりの良い空き地や道端、堤防などで見られる野草です。花期は長く春の終わり頃から秋の初め頃まで咲いています。上に伸びる細い花茎は10cm〜30cm位で、その先端に薄い青紫色の小さな5弁花を咲かせます。1cm弱の花冠は漏斗状鐘形で5裂しています。花の中央の雌しべの白い柱頭は3裂しています。花茎の先端近くを曲げて横を向いた花も見られます。ヒナギキョウ属は世界には百種ほど生育しているようですが、日本ではこのヒナギキョウだけで、似た名前のヒメキキョウソウは別種です。
キキョウ科ヒナギキョウ属の多年草で、関東地方より西の日本で見られます。

アレチハナガサ(荒地花笠)南アメリカ原産の帰化植物で、以前は主に海岸付近の空き地などで生育していたようですが、今では京都市周辺の道端や河川敷などで大群落が見られます。このサイトの野宮神社への道7月の野草の花で取り上げたヤナギハナガサとは同じ仲間でよく似たクマツヅラ属の野草です。草丈は70cmから2mほどになることもあるようです。断面が四角の細い茎がいくつも分岐して、2cm〜3cmの長さの何本もの穂状花序が付き、その先端に数個の直径2〜3mmほどの小さな花が次々と咲きます。花の色は淡い青紫色で花冠は5裂しています。
シソ目クマツヅラ科クマツヅラ属の多年草で、花は夏から秋の初め頃まで咲いています。大群落を作る帰化植物で繁殖力が強いです。

メマツヨイグサ(雌待宵草)宵を待って咲き出すという意味の名前です。名前の通り夕方に咲いて次の朝にしぼみます。ほぼ直立した茎の先端に近い葉腋の部分に花径3cm〜5cmの鮮やかな黄色の花が咲きます。春の終わり頃から秋の初め頃まで花が見られます。黄色の花びらは4枚で中央が少しくぼんでいます。マツヨイグサの仲間では、現在ではこのメマツヨイグサが一番多くみられます。以前は海岸で見られたコマツヨイグサが京都市郊外の草地などで確認できますが、コマツヨイグサは花径が2cmほどで地に這うように伸びた茎が赤味がかっているので区別できます。アカバナ科マツヨイグサ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物で日本全土で繁殖しています。マツヨイグサは花がしぼむと濃い赤黄色になるので区別できますが、京都周辺ではほとんど見ることはありません。

野宮神社と源氏物語11月野草の花、野宮神社への散歩にての頁も御覧ください。

 
 
 
 

野々宮野草8-1
 

野々宮野草8-2
 

野々宮野草8-3